僕が大人になる前に。

”モイ!”で始まり、”モイモイ!”で終わる、そんな日々。

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フィンランドの高校へ授業見学!ダンスと魔法-Part 3-

どうもどうも、 

イッチーです。

 

 

更新が滞っていました。前回に引き続き書きたいと思います【高校の授業見学-Part 3-】です。

今回は、2日目の様子を一気に書いていきたいと思います。

 

 

 

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朝9時の様子です。まだ真っ暗な中、生徒は登校してきます。この日の気温はー18℃。肌が痛い痛い。(笑)

 

 

 

 

2日目のスケジュールは、

 

Ⅰ. 8:15-9:30 P.E (endurance test) 

Ⅱ. 9:40-11:00 P.E (Ballroom dance) 

  Lunch time

Ⅲ. 11:40-12:55 English (Grammar) 

Ⅳ. 13:10-14:25 Mathematics

 

 

1時間目。

この日は高校2年生の持久力テストでした。日本ではシャトルランと呼ばれている、20メートル間隔で引かれた線を合図音に合わせて他方の線へ走っていき次の合図音が鳴る前に線を越えるか、タッチするあのスポーツテストです。

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この日も、生徒たちは普通に自由なスタイルで授業です。裸足の方が足の固有受容器も働くから、より身体的な感覚も研ぎ澄まされるとは思うけど、今じゃないと思うなあ。。。

と思いつつも、授業を観察。

 

日本のシャトルランと違うのは、ドレミファソラシドのラン中の音楽はあるものの合図音が無いという点だけでした。あとは、ほとんど大差はありませんでした。

体育の先生から、他の体力テストの項目を聞いたところ

・握力テスト

・腹筋

長座体前屈

・反復横跳び

・両手をあげたままのスクワット

プランク

・肩周辺の柔軟テスト(背側で手をつなげるかどうかのテスト)

等があるそうです。最後の3つは日本では行わない種目です。

 

体力テストに関してはさほど変わりはないのかなと思いました。

 

2時間目は、社交ダンス。

1日目に踊っていたダンスと違うダンスを今日は踊っていました。曲目とダンスが変わっただけで、昨日とあまり大きな変化はありませんでした。

ただ、不思議に思ったことが1つ。

 

生徒同士の男女の距離が近い。

 

社交ダンスですし、2人で息を合わせて踊るからまあ近いのも分かります。

僕が感じたのは物理的な距離の近さもありますが、精神的な距離の近さ。話すときも結構顔が近いのと、ダンスが終わった後も楽しそうに話しています。(もちろん、全員がそうではありませんが。)

フィンランド人はパーソナルスペースはそんなに近くはありません。バス停でバスを待つ時の他人との距離のとりかたは日本人ですらびっくりするほどです。(気になる人は調べてみてください(笑))しかも、思春期の高校生がここまで仲良くなれるものなのか、心も近くなるものなのかなと不思議に思いました。

そこで、僕の中である仮説が1つ浮かび上がってきました。

 

「仲いい人、全員付き合っている説。もしくは互いに気がある説」です。

 

んで、先生に勿論聞いてみました。

 

 

笑われました。(笑)

 

「そんなことないよ」って。

中にはそういう人ももちろんいますが、付き合っている人の方が少ないらしいです。

 

先生にとっては、距離感はそれが普通なので僕が疑問を持つこと自体、不思議に思っているようでした。

ということで、この距離感はフィンランド人にとって普通らしいです。

 

そして後日、同じ大学に留学している友達から面白い話が聞けました。

その人曰く、

「日本もプロム(社交ダンス)を取り入れたら、男女のかかわり方が変わって結婚年齢も上昇し、その数もあがるのではないか」という題材の論文がある。そうなのです。

 

その論文探しましたが、まだ見つかっていません。何か進展あったらそれについても話したいなと思います。

 

日本の高校でも、ダンスしたら面白いのになぁ。どうなるかな。

 

素敵な思い出になると思うんですけどね。多分、日本独自の問題がでてくることは否めないでしょう。

 

 

ということで、

【結論】

 

社交ダンス。高校でやりたかった人生だった。

ステップも簡単なものが多く、誰でもできる感じだった。

かっこいい。

 

 

こんな感じですね。

 

 

 

そしてお昼休憩。この日は、先生方と早めにお昼を切り上げ、職員室に向かいました。

そして、ミーティングが始まりました。

5分から10分ほどの短い会議。先生が集まり、様々な学校の事について話し合うそうです。議題は幅広く、テクノロジーや人種についてなども話し合うそうです。短い話し合いのため、何か結論を出すというよりは学校内で起きていることや議題についてお互いが持っている情報・知識の共有をしているとのことでした。

また、2週間に1回の頻度でもう少し大きな規模の会議が行われます。こちらは、もっと深い話し合いが行われ、全員参加のものだそうです。

 

どちらの会議も見学させてもらいましたが(大ミーティングは最初の5分ほど)、印象的だったのは、やはり「自由」で「空気が重苦しくないということ」です。

実際、大ミーティングが始まる前は、、、、

f:id:atuyihci:20180226025508j:plain果物やヨーグルト、コーヒーなどが用意され。。。

 

 

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ミーティングが始まる前に食べます。

なんとまあ自由な。

 

日本の職員会議はどうなっているかは知りませんが、これまでかかわってきた高校の様子から鑑みてコーヒーの支給はあっても、ここまでではないだろうなと思います。

 

 

決して緩いのではなく、糖分や水分を補給して疲れをとり「万全の状態で臨む」。この感じが僕は好きです。

 

 

 

 

そして3時間目、英語の授業でした。

 

今回の授業は文法で前置詞の勉強。

この授業で面白いことが2つありました。

 

1つ目は「授業の進め方」です。

 

担当の先生曰く、このクラスは少しおしゃべりなクラスのようで授業中も私語が多いそうです。それによって授業が中断しないように、遅くならないように自己学習を多めに取り入れていると話してくれました。簡単でどの生徒でもできるようなプリントを用意し、授業を行っていました。

配られたプリントは三角の図形が描かれただけで、その中に自分たちで前置詞を選んで書いていくというものです。そして選んだ前置詞を用いて個人で作文を作っていきます。図形を用いることで視覚的に覚えてもらうという狙いも含まれているそうです。

また、この授業でもLiikkuva kouluが行われていました。日本の学校の様にプリントを列ごとに後ろに回すということはせず、自分の分を先生の机から取っていくということをしていました。

 

もう1つは「授業の態度」です。

授業を見ているときに1人、授業を全く聞かずに自分の課題を黙々としている学生がいました。その子は、使っている教科書は同じなのですが、授業の進捗よりも進んだページを開き学習していました。先生の話は全く聞かず、ただひたすら自分の道を行くスタイルです。

 

授業終わりにその生徒についてどう思っているかを先生に聞いてみました。

 

「別にいいんじゃない。あの子が決めたことだから」

 

続けて

「この高校を選んだのはあの子で、勉強したくて学校へ来ている。だとしたら、自分たちはそのサポートをできる限りしてあげる。強制はしない。ただ、成績はちゃんとつけるけどね。」

と、強く語ってくれました。

納得がいきます。生徒は来たくて学校に来る。勉強したくて来る。必要な道は示すけれどその道がすべてではない。歩く道はたくさんあって生徒が違う道を選んだのであればケガをしていないか、歩けているか、を後ろから見守ってあげる。

そういうスタンスでいるそうです。

 

 

クラスの様子に合わせて柔軟にスタイルを変えて、生徒の様子をサポートする形でみていく。

この授業で気づいた学びです。

 

1クラス辺りの人数が少ないため、このように一人一人に目を配っていけるのかなと思います。

 

学びの多い授業でした。

 

 

 

そして、4時間目数学です。

 

高校2年生の数学でしたが、フィンランド語読めず何しているのかいまいちわかりませんでした。ただ、二次関数のグラフがあったので、そのあたりだろうと思います。

 

ここでも、興味深い事が1つありました。

 

1つめは「視覚的に学べる教材」だということです。

教科書の所々に【機械】のマークがあります。そのマークをパソコンや電子媒体で確認すると、その関数や変数を動かし視覚的に学ぶことができます。例えば、y=ax^2+bx+cの2次関数があった場合、その軌跡をカーソルを動かすことでxの値も変化し、軌跡が辿れるといった感じです。またaの値を変化させてグラフが変化する場合もあります。

 

先程の授業もそうでしたが、「視覚的に学ぶ」ということを授業の核としているような気がします。授業の指導要領がそうなのか、教員養成課程の中で自然と身についてきたことなのかどちらなのでしょう。もう少し精査してみたら面白いところにたどり着けそうな気がしました。

 

 

 

 

あとはこの2日間を通して感じたのは、

生徒、先生は普通に電子媒体を用いている

ということでした。

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1人1人にI Padやパソコンが使えるようになっています。今回の2日間で全生徒が電子機器を使う授業はみられませんでしたが、そういうときもあるのかなと思いました。

 

パワーポイントを用いて、分かりやすく教えたほうが効果的ですし、別に板書したからと言って全部覚えるかといったらそうでもありません。前述したみたいに、視覚的に学べる工夫が電子機器を用いた方が多く簡単だというのも事実だと思います。

 

ただ、鉛筆でモノを書いて憶えた方が記憶の定着に良いとされていたり、勉強の仕方は個人の感覚によるものなので、書いて覚えるタイプや全てを構造化させて自分で学びたい人には苦痛になるかもしれません。

そういう意味では、まだ電子機器に全て移行するのもどうかと思います。

手紙もそうだと思いますが、今の時代だからこそ、「手で書く」良が光ってくると思います。先生からのコメントや漢字練習はまさにそうだと思います。

 

物事には「一長一短」が多いので、何故、どのように、どのタイミングで、を大事にしていくのがいいかなと思います。

個人的には混ぜちゃうのが一番かと。生徒も先生も楽なようにするのがいいと思います。

 

 

もう1つ感じたのは

「いい意味での自由」です。

 

日本ではありえない

・授業中にガムを噛む

・勝手に教室でていく

・ケータイを触る(多分これは何か調べものしていたのかな・・・)

 ・制服が無い(体操着も含めて)

 

この他にも、髪染め、ピアス、化粧、など普通に存在していました。

 

一見すごいな、思える事かもしれませんが

よくよく考えてみたら、

【誰にも迷惑はかけていません】

寧ろ

【それで集中のできるのであればいいのではないか】

と思います。

 

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休憩できるようにこういうくつろげるスペースも用意されています。

 

 

 

ガムを噛んでいる方が集中力が上がるのであればそれでいい

授業中に出た疑問を、仮説として何かしらたて、ケータイで調べながら、解決してくのであれば使った方がいい

制服よりも過ごしやすい服装や体操着よりも動きやすい服装があればそれでやればいい

 

と、思います。

重要なのは、

 

なんでそれをしているのか

 

ルールだから

今までみんなこうしてきたから

 

それはだれかの敷いたレールに乗っかっているだけで自分の本意はそこにないかもしれません。

 

自分はどうしたいか。

どうありたいか。

 

閉鎖されず開放的であることによって、考えやすくなっていると思います。生徒たちが実際にそうしているかは分かりませんが。。。。

 

 

 

大学も就活も仕事も、シンプルに考えたら同じだと思います。

 

みんながこうしているから

先輩(OB)がこうだったから

親(先生)がこうしろって言ったから

 

本当にそれが集中できる(楽しいと思える)かどうかは、自分次第です。

僕は最近、よく自分に問いかけます。

 

【もし、魔法が使えたら、今何したいか】

 

 

世界征服。

その魔法を増やす。

 

とかそういうのは、考えずに(笑)

 

現実的に何がしたいか。

 

 

もし、それが思い浮かんだのであれば

「それが今思う一番やりたいこと」だと思っています。

 

そのための手段なら探せば沢山あるので、あとはそれをするだけです。

至ってシンプル。だからこそ難しいのかな。

 

 

話がそれてしまいましたが。。。(笑)

 

全てが良いとは思いませんが、見習うべき点が多いなと思った授業・高校見学の2日間でした。

 

 

こういう機会をいただけたこと。授業見学を快く承諾していただいたこと。

そして、無償で泊めてくれた友達の友達(今では友達です!)。

 

周りの環境に感謝したいです。

そしてそれを引き寄せた自分と、めぐり合わせにもちゃんと感謝したいと思います。

 

 

 

そして今、僕はタイバルコスキへ来ています!!

待ちに待った、タイバルコスキ第二弾です!

今回も大学でできないようなアクティビティが目白押し!

 

 

良さを伝えていけたらなと思います!

 

 

 

 

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 お分かりいただけるでしょうか。

氷晶が、教室の窓ガラスにくっついています。

なんとまあきれいな。

 

 

 

 

それでは!

Moi moi!

 

 

 

 

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